Sunday, October 16, 2011

日本のメディアの劣化:オリンパス社イギリス人社長解任劇続報

続報です。ちょっと前に産経新聞と毎日新聞がネットで、オリンパスについて、今までと全然違った記事を配信。

「不適切行為の調査したら解職された」 オリンパス前社長が英紙に主張(産経)、オリンパス:前社長「不明朗買収調査で解職」 (毎日)などと威勢のいい見出しはついいるものの、中味は情けなくも、このブログで紹介したファイナンシャル・タイムズ紙の記事の紹介!産経の記事のリンクはここ


毎日新聞の記事へのリンクはこちら

驚くべきことに、産経も毎日も自分らでは何も取材をしていない!



夕べのブログではファイナンシャルタイムズ紙の記事のみを紹介したが、ウォールストリートジャーナル紙も、オリンパスの過去の企業買収に関して不明朗な点があったことで、ウッドフォード社長と菊川会長をはじめとする守旧派が対立したことが、突然の解任の背景にあると、類似の内容の記事を10月15日に配信している。ウォールストリートジャーナルではJuroOsawa記者がやはり、しっかりとウッドフォード前社長に直接インタビューしている。

どうして日本の大手新聞は直接前社長にインタビューをしないのか?オリンパスに気兼ねしているのか?どうして、他の新聞社の記事を丸写しにして、記事を気取れるのか?


原発、放射能汚染の報道にしたって同じ事。記者会見の様子を見ても、まじめに取材して質問している人はほとんど大手新聞の記者ではない。これも岩上安身のUstでの動画などで初めて目に見えてわかったこと。


日本のメディアの劣化については、田中龍作、畠山理仁、上杉隆、魚住昭、鳥賀陽弘道、岩上安身諸氏が、文字通り、口を酸っぱくして語ってきたテーマだ。つまり、オリンパスの突然の外国人社長の解任劇を巡る日本国内の報道も、「またか」という類の話である。

大手メディアは単に劣化しているだけでなく情報操作をしているので、そのパターンを見抜く力を養うことも大切だ。文化論をもちだしてきたら、まずは「眉につば」である。サブリミナルなメッセージは、日本人だったら企業の日本人幹部を、あるいは政府を信じるべきである、という、いわば洗脳だ。

日本の将来を少しでも明るくするためには、大手メディアの操作から自由になり、きちんと自分の足で取材をしている代替メディアの応援をすることが大切な第一歩だ。